さて、ランゲロエロの代表品種、ネッビオーロです。私はこのブドウ品種が好きで、この地を自分の研修に選びました。
非常にデリケートなこの品種は、土壌や気候、作り手によって大きく味わいが変わります。しかし、どのネッビオーロワインにもしっかりとしか共通の特徴があります。タンニンです。
バルベーラやドルチェットに比べると粒が小さいネッビオーロ。しかし種の数は2倍以上です。
この種がネッビーロのしっかりとしたタンニンが産み出します。
晩熟品種のため、かつては霧(ネッビア)の出る11月に収穫していたことからネッビオーロと呼ばれ始めたという一説もあります。
近年では温暖化でネッビオーロの収穫は10月中旬にされていますので、霧のイメージとつながりにくいですが、2013年(今年)の収穫は11月に差し掛かりきりの中で行われました。
昔のピエモンテのおじいさん達は、このネッビオーロワインを、狩猟で獲物が取れたときや特別な日のわいんとして飲んでいたそうです。
70年代後半、ブドウ栽培農家息子達(当時20代)は、自分達の愛するネッビオーロ種を偉大さを信じ、フランスより多くの醸造技術や栽培技術を取り入れました。そのことにより、バローロ、そしてバルバレスコ、ロエロは3代ワイン産地として新しい道を歩き始めることになりました。
そして現在、きれいに区画別けされた畑、最新の醸造技術、作り手たちの知識により、さまざまなビリエーションのネッビオーロワインが生まれています。それだけ、この地がネッビオーロを愛しているんですね。
私もそのネッビオーロを愛する一人になってしました。もちろんその日のお料理で色々なネッビオーロを選んでいます。
ある一日がものすごく特別な日なら、バローロ、バルバレスコ、ロエロを。
またお肉料理を用意して友人とワイワイ飲みたい飲む日には、ランゲ ネッビオーロを。
皆さんも色々試してみてくださいね。
(2013.11.23 難波 恭子)